このような症状がある時は受診してください
頭痛
『頭痛』には、「片頭痛」などのように慢性的に痛みが出るものと、痛みが急に出てくるものとで、大きく二つに分ける事が出来ます。突然痛むものには「脳出血」「脳梗塞」といった非常に心配な病気があります。これらの病気では頭痛以外にも様々な症状(めまい、吐き気、手足が動かしにくい、話しにくいなど)が同時に出る事があり、早めに診断し、早めに治療することが必要ですので、出来る限り早めにご相談ください。
考えられる疾患
片頭痛・緊張型頭痛・群発性、頭痛、脳出血、脳梗塞、脳腫瘍、髄膜炎、血圧関連 など
めまい
『めまい』とは、急に目の前がグルグル回転したり、フワフワと身体が揺れたりと非常に驚く症状の1つです。はじめてのことなら尚更です。何度も経験し、命に関わる事は無いといわれている耳(内耳)の病気である「メニエール病」の患者さんでも、『めまい』がある度に驚いてしまうものです。『めまい』がある時が、必ずしも以前と同じものであるとは限らないことから、毎回慎重になるのも仕方のない事だと思います。このような時は、めまい以外の症状が有るのか無いのかを冷静に判断する事が重要です。いつも通りのめまいだけであれば、そこまで心配する必要は無いのかもしれません。ゆっくり休む事がめまいを悪化させないポイントかと思います。しかし、今までに「メニエール病」などの慢性的な『めまい』をお持ちでない方が、急に『めまい』を感じた時や、頭痛や嘔気・嘔吐などその他の頭部症状を伴っている時などには、頭の病気が疑われますので、出来る限り早めにご相談ください。
考えられる疾患
脳出血、脳梗塞、脳腫瘍、メニエール病、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎、貧血、血圧関連、不整脈関連、心理的要因 など
嘔気(吐き気)・嘔吐
『嘔気(吐き気)・嘔吐』には様々な原因がありますが、頭が原因であれば、「脳梗塞」や「脳出血」などの頭の病気に注意が必要です。頭が原因かどうかを判断するのは難しい面もありますが、目安としては『嘔気(吐き気)・嘔吐』以外に頭痛・めまい・手足が動かしにくい・話しづらい・意識がもうろうとしているなどの、頭に関連するような症状が同時にあれば、頭が原因である可能性を考えるべきだと考えます。しかし、『嘔気(吐き気)・嘔吐』以外の症状がなかったり、症状が強くない時でも頭の病気の可能性はありますので、一度ご相談ください。
考えられる疾患
脳出血、脳梗塞、脳腫、心筋梗塞、消化器疾患 など
うまく話せない(ろれつが回らない)
『うまく話せない(ろれつが回らない)』とは、言葉が出にくかったり、舌がもつれてうまく話せないという状態です。突然、ろれつが回らずうまく話せなくなったら御本人様が一番ビックリされると思いますが、意外にも自分では自覚されず、周りの方に指摘されて初めて気付かれる方もいます。うまく話せない時に、よく表情を観察すると右か左の唇が下に下がっていたり(口角下垂)、下がった方の唇からよだれが出ていたり(流涎)することもあります。このような症状がある時に一番心配なのは「脳梗塞」や「脳出血」などの頭の病気だと考えられます。その他の症状(頭痛、麻痺など)が同時にある時はほぼ頭の病気で間違いない事が多く、早めに一度ご相談下さい。また症状が一時的で、少し様子を見ている間に改善する場合もありますが、「一時的な脳梗塞(TIA)」である可能性も考えられ、そのまま何事も無い時もありますが大きな症状につながることもありますので、このような時も一度ご相談ください。
考えられる疾患
脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、神経疾患(パーキンソン病)、睡眠薬、低血糖 など
発熱
発熱とは、通常の体温(約36.5℃〜37.5℃)より体温が高い状態をいいます。発熱を伴うと、全身のだるさ、頭痛、関節痛、悪寒、のどの痛み、咳、鼻水などの症状が現れます。また、発熱の原因は、ウイルス感染、膠原病、癌をはじめとした腫瘍などさまざまです。体が感染や炎症に対して戦うために自然に起こる反応で、生体防御反応です。治療法は、原因によって異なりますが、細菌感染に対しては抗生物質、炎症性疾患の場合は抗炎症薬や免疫抑制薬、発熱に伴う不快な症状を軽減するために解熱剤等を処方いたします。高熱が続いていたり、水分が取れない、尿が出なくなった、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、重症化する可能性がありますので、我慢せずに早めに受診するようにしましょう。
考えられる疾患
インフルエンザ、新型コロナウイルス、胃腸炎、関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、甲状腺機能亢進症、糖尿病、尿路感染症、がん など